シミ取りレーザーは、短期間でシミ改善が目指せる美容治療ですが、施術後の経過や色素沈着などが気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、シミ取りレーザー治療後の経過や症状、治療効果を高めるアフターケア、炎症後色素沈着への対処法などを解説します。
シミ取りレーザーのダウンタイムは
何日くらい?
レーザー治療でシミ取りをした場合、かさぶたになるなどのダウンタイムの経過を経て、少しずつシミが薄くなっていきます。シミ取りレーザーにはさまざまな種類がありますが、Qスイッチヤグレーザーの場合、治療後のダウンタイムは1~2週間程度が目安です。
治療効果を高めるには、ダウンタイム中の過ごし方も重要です。ダウンタイム中は、肌がデリケートな状態のため、患部を刺激から守り、正しいスキンケアや紫外線対策を行いましょう。
シミ取りレーザー治療後の経過で
みられる4つの症状
シミ取りレーザー治療後の経過で現れやすい4つの症状について解説します。経過中の症状を理解しておくことで、焦らずに対応することが可能です。
1赤みや腫れ
シミ取りレーザー照射直後の一般的な症状が、赤みや腫れです。レーザーの熱刺激に対する一時的な反応で、多くの場合2~3日程度で自然に落ち着きます。
冷やしすぎや摩擦による刺激は逆効果となるため、冷却パックなどで優しくクールダウンを行いましょう。患部を触らず安静に保つことが回復のポイントです。
赤みが強く出た場合も、まずは慌てず様子を見ましょう。ほとんどの場合、時間の経過とともに自然治癒によって落ち着いていきます。赤みや腫れが長引いて不安な時は美容皮膚科医に相談しましょう。
2痛み
シミ取りレーザー治療の当日から翌日にかけて、軽い火傷のようなヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
レーザー照射による痛みは、日焼け後のような感覚に近く、多くの場合1~2日で治まります。日常生活に大きな支障はないことがほとんどですが、強い痛みや熱感が長引く場合は早めにクリニックへ相談しましょう。
無理に我慢せず、気になる症状や不安点があれば施術を受けたクリニックに相談することが大切です。
3かさぶた
レーザー照射によって破壊されたメラニン色素は、肌表面に浮き出る形でかさぶたになります。
10日~2週間ほどで自然に剥がれ落ちるため、無理に触ったり剥がしたりしないよう注意が必要です。無理にかさぶたを剥がすと、色素沈着や跡が残るリスクがあるため、受けた施術によってはテープで保護しながら自然に剥がれるのを待ちましょう。
かさぶたが剥がれたあとの肌は、バリア機能が低下したデリケートな状態です。普段よりダメージを受けやすいため、保湿と紫外線対策を丁寧に行いましょう。
4炎症後色素沈着
シミ取りレーザー治療後、かさぶたが剥がれてから1ヶ月ほど経過すると、炎症後色素沈着が現れることがあります。
炎症後色素沈着は、以前からあったシミとは別物で、肌が回復する過程で起こる一時的は反応です。炎症後色素沈着は、3~6ヶ月かけて徐々に薄くなっていくことがほとんどです。
摩擦や紫外線などは悪化の原因になりやすいため、外部刺激から肌を守るよう意識しましょう。
シミ取りレーザー治療後の経過
シミ取りレーザー治療後の一般的な経過と実際の症例写真を時系列で紹介します。どのような経過を辿るのか理解しておくことで、安心して治療を受けられます。
レーザー照射当日
レーザー照射当日は、赤みやヒリヒリ感が現れやすく、肌が熱を持ったような感覚があります。
施術内容により保護テープがあるものは照射部位を保護するために専用のテープを貼る処置を行い、10日目までは貼り続けるのが基本です。
患部はとてもデリケートなので、肌を清潔に保ちつつ、なるべく刺激を与えないよう安静に過ごすことが重要です。
【直後の症例】
3日後
治療から3日程度経過すると、照射部分がかさぶたになり、痒みを感じることがあります。
かさぶたや痒みは回復過程の自然な反応ですが、患部を掻いたり、かさぶたを無理に剥がしたりしてはいけません。かさぶたを剥がしてしまうと、炎症を起こして色素沈着が濃くなったり、跡が残ったりするリスクがあります。
テープでしっかり保護して、かさぶたが自然に剥がれるのを待ちましょう。
10日~2週間後
11日目以降は基本的にテープを外しても問題ありませんが、紫外線対策と保湿は引き続き重要です。
治療から10日~2週間が経過すると、かさぶたが自然に剥がれ始め、シミが目立たなくなってきます。この時期は治療の効果を実感しやすい反面、肌はまだ完全に回復しておらず、外部刺激に対して敏感な状態です。
とくに、紫外線や摩擦には注意が必要です。日焼け止めをしっかり塗り、外出時には帽子を活用するなどして紫外線を防ぎましょう。
また、保湿を怠ると色素沈着のリスクが高まるため、化粧水やクリームで丁寧なスキンケアを続けることが大切です。
テープを外した後も肌はデリケートな状態が続きます。紫外線対策と保湿を徹底し、肌の回復をしっかりとサポートしましょう。
【2週間後の症例】
1ヶ月後
かさぶたが剥がれてすぐは肌が明るく見えますが、1ヶ月ほど経つと炎症後色素沈着が現れる場合があります。
炎症後色素沈着は治療による一時的な炎症反応であり、肌が回復する過程で自然に起こるもので、以前のシミとは違うものです。多くの場合は時間の経過とともに薄れていきます。ただし、摩擦や刺激が加わると悪化する可能性があるため注意が必要です。
不安になりすぎず、洗顔やスキンケアはやさしく行ったり、紫外線対策と保湿を徹底したりしながら、丁寧なケアを心がけましょう。
【1か月後の症例】
3~6ヶ月後
治療から3ヶ月以上が経過すると、炎症後色素沈着も徐々に薄くなり始めます。
多くの場合、シミがほとんど気にならなくなるほど自然な肌色に戻りますが、体質やケアの仕方によっては、完全に薄くなるまで半年ほどかかる場合もあります。焦らず、引き続き保湿とUVケアを続けましょう。
肌に負担をかけないよう注意することで、ダメージを防ぎながら、美しい仕上がりを目指せます。
【3か月後の症例】
シミ取りレーザー後のアフターケア
4つのポイント
シミ取りレーザーの効果を高めるためには、施術後のアフターケアが重要です。シミ取りレーザー後のアフターケアのポイントを4つご紹介します。
1患部を刺激しない
シミ取りレーザーの治療を受けたあとの肌は、軽いやけどを負ったような状態で、バリア機能が低下しており、とても敏感です。デリケートな患部へ刺激を与えると、表皮が剥がれ、真皮層が露出し、色素沈着などの肌トラブルを引き起こすリスクがあります。
とくに、施術箇所を無意識に触ったり、こすったりする動作は避けるよう意識しましょう。着替えの際や寝具との摩擦など、日常の中にも刺激となる動きが多いため注意が必要です。
紫外線や誤ったスキンケアによる刺激も、色素沈着を引き起こす原因になります。患部への刺激を避け、肌に負担をかけないよう丁寧に過ごすことが、美しい仕上がりにつながります。
2洗顔やスキンケアは優しく行う
洗顔やスキンケアの際もこすらず優しく行うことが重要です。タオルで強くこすることも肌への負担になり、炎症後色素沈着のリスクが高まります。
クレンジングや洗顔料も刺激の少ないアイテムを選び、ぬるま湯で丁寧に洗い流しましょう。クレンジングや洗顔の際は、ゴシゴシこすらず、泡でやさしくなでるように洗うのが基本です。
また、かさぶたが完全に剥がれ落ちて赤みが落ち着くまでは、メイクも極力控えめにして、肌への負担を最小限に留めましょう。
3処方薬を指示通りに使用する
施術後に内服薬や外用薬が処方されることがあります。処方薬には炎症を抑えたり、色素沈着を予防する役割があります。美容皮膚科医の指示通りに使用することで、ダウンタイムの回復が早くなり、シミ取りの効果を高めることが可能です。
途中でやめたり、独自の判断で使用量を調整しないように注意しましょう。継続的に使用することで、ダウンタイムの軽減と美しい仕上がりが期待できます。気になる副作用や不安がある場合は、すぐに美容皮膚科医に相談することが大切です。
4紫外線対策を徹底する
レーザー治療後の肌はとてもデリケートな状態のため、紫外線対策を徹底することが重要です。紫外線を浴びると色素沈着が悪化したり、シミが再発したりする原因になります。
とくに、治療後2~3ヶ月は紫外線の影響を受けやすいため、外出時は直射日光を避けて、日焼け対策を徹底しましょう。日焼け止めの使用に併せて、帽子や日傘などの対策も行うと効果的です。
紫外線は、曇りの日や室内にも届いているため、毎日欠かさず対策を続けることが大切です。
シミ取りレーザーの経過で
炎症後
色素沈着が出た時の3つの対処法
シミ取りレーザーの経過で多くの人が戸惑うのが「かさぶたが取れたのに茶色くなった…」という炎症後色素沈着の現象です。治療の失敗ではなく、肌が刺激を受けたあとに色素を作り出してしまう一時的な肌の反応です。ここでは、炎症後色素沈着が出た際にできる3つの対処法をご紹介します。
時間の経過で薄くなるのを待つ
炎症後色素沈着は、時間の経過とともに半年~1年程度で自然と薄くなるケースがほとんどです。肌のターンオーバーが正常に働いていれば、3~6ヶ月、長くても1年以内には目立たなくなっていきます。
ただし、紫外線や摩擦などの刺激を受けると、色素沈着が悪化したり、改善に時間がかかる可能性があります。そのため、紫外線対策や保湿ケアを継続し、肌への負担を極力避けることが大切です。紫外線や摩擦などの刺激を極力避け、保湿とUVケアの徹底を続けましょう。
焦らず経過を見守りながら、丁寧なスキンケアを続けることで肌本来の力によって少しずつ色素沈着が薄くなっていきます。
美白治療剤を使用する
炎症後色素沈着が気になる場合は、医師の処方による美白治療剤を活用するのも1つの方法です。ハイドロキノンやビタミンC誘導体など、メラニンの生成を抑える成分が含まれた外用薬がよく使われます。
美白治療剤の使用により、炎症後色素沈着の改善を半年ほどに早められるケースもあります。ただし、肌への刺激が出ることもあるため、自己判断での使用は避けましょう。
使用する際は、必ず医師の診断を受けたうえで、自分の肌の状態に合った方法で進めることが大切です。
トレチノインと美白剤を使用する
より早く色素沈着を薄くしたい場合は、トレチノインと美白剤を組み合わせる治療が有効です。トレチノインには肌のターンオーバーを促進する作用があり、色素の排出を早める効果が期待できます。
トレチノインと美白剤を使用することで、1~3ヶ月程度に早められる可能性があります。ただし、肌状態によっては、赤みや乾燥が出る場合もあるため、医師の指示に従って使用しましょう。
シミ取りレーザーの経過を理解して
効果的にシミを治療しよう
シミ取りレーザーは、治療後の経過に赤みやかさぶた、色素沈着などの変化があるため、不安になりやすい治療です。しかし、経過を理解したうえで治療を受ければ、これまで諦めていた根深いシミが改善され、透明感のある美しい肌を目指せます。迷っているなら、まずは無料カウンセリングで不安な点を相談してみることをおすすめします。