そばかすは、医学的には「雀卵斑(じゃくらんはん)」という皮膚にできるシミの一種です。目の下から頬骨あたりに多発しますが、頸部(けいぶ:首のあたり)、上腕、肩など、露出している部分にも出ます。そばかすの色は、茶色~黒褐色で、大きさは針の頭大位から、エンドウ豆ほどのものもあります。一般的には、色白で、日焼けしやすい人に多く見られ、紫外線に当たることで誘発されます。春から夏に数が増し、秋から冬にかけては、症状が目には見えづらくなることから、「夏日斑(かじつはん)」とも呼ばれます。
そばかすのある子どもは、愛くるしい印象がありますね。ただ、大人になってそばかすができると、そばかすを隠すために化粧の時間がかかってしまうこともあり、やっかいに感じる方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、そばかすの原因、対処方法、予防法などを秦医師に教えていただきました。
そばかす=雀卵斑(じゃくらんはん)とは
「そばかす」の語源は、そばの実を粉にした後のそば殻に似ていることに由来しています。「そばのかす」というところから、「そばかす」と呼ばれるようになったようです。
秦 医師
そばかすはどのようにしてできるの?
そばかすの発生は、活性酸素とかかわりがあります。活性酸素は増えすぎると、自分の細胞を傷つけたり、酸化したりしてしまいます。活性酸素が増えすぎる要因は、紫外線を浴びる、外的刺激を受けるなどです。このような要因があると、皮膚にある「メラノサイト(色素細胞)」に刺激を与えます。すると、メラノサイトの働きが活発になり、肌を守る役割がある「メラニン色素」を生成させます。そばかすは、このメラニンが増殖することにより生じます。つまり、そばかすができるのは、肌を外の刺激から守るためなのです。
秦 医師
そばかすは多くの場合、鼻、ホホなどに左右対称に分布し、ひとつひとつの斑点の大きさはほぼ均一です。
ちなみに、そばかすのある人は乾燥肌であることが多いです。
そばかすの発生に関係する要因
そばかすは紫外線や外的な刺激が原因と言われていますが、そのほかにもいくつかの要因があります。
秦 医師
そばかすの発生には、遺伝や誤ったスキンケア、外的・内的な要因などが関係すると言われています。それぞれを知り、当てはまるものがないかチェックしましょう。
遺伝
そばかすができる原因の1つに、遺伝が挙げられます。とくに、子どものころにできているそばかすの多くは、そばかすが発生しやすい体質が両親から遺伝するためといわれています。遺伝性のそばかすは、紫外線を浴びる3歳位からで出はじめ、思春期が終わる頃にはおさまります。
ただし、そばかすが紫外線によって濃くなるので注意が必要です。
間違ったスキンケア
成人してからも治らず、それどころかそばかすが広がってしまう場合などは、誤ったスキンケアを行っていることや、使っている化粧品が肌にあっていないことが影響している可能性があります。
そのほかの原因
化学繊維のタオルで身体を強く拭く、紫外線を浴びる、黒色メラニンを無色化する働きを持つビタミンCなどの栄養が不足しているなどが考えられます。
そばかすの治療法は?
できてしまったそばかすを治療するには、いくつかの方法があります。
内服薬
一般的なそばかすの治療では、まず次のような内服薬を使われます。
・L-システイン:ターンオーバー(肌の新陳代謝)を正常化させ、メラニンの排出を促す
・ビタミンC:肌に沈着した黒色メラニンを無色化することによって、そばかすを緩和する
しばらく内服薬を使って肌の状態を整えてから、次の治療に移ることが多いようです。
フォトシルクプラス
光照射によるシミ・くすみ治療 7,850円(税込8,640円)~44,180円(税込48,600円)
【副作用・リスク】かゆみ:わずかなかゆみ 治療間隔:3週間以上空けて数回
スキンクリニック品川院 清水 脩介(Tel: 0120-786-300)
フォトシルクプラスはイタリアDEKA社の最新式美白治療器で、シミ・くすみ・そばかす・色素沈着の改善に効果的です。従来のIPLと呼ばれるフォトフェイシャルよりもメラニン粒子(シミの本体)の分解機能に優れているため、従来のマシンでは治療が難しかった薄いシミにも効果を発揮します。
また、コラーゲン生成作用もあるため肌のハリ感アップといったお顔全体の若返りにも有効で、そのほかニキビ跡などの赤みや毛穴の開き、産毛などにも作用するため、トータルで美白ケアしたい方に最適なメニューです。
レーザートーニング
レーザーによるシミ・くすみ・肝斑治療。
2,450円(税込2,700円)~41,230円(税込45,360円)
【リスク・副作用】ハレ/痛み:数時間位。小さなかさぶた/ニキビ/
内出血:1週間~10日位。治療間隔:1週間に1回。
お問い合わせ(Tel:0120-189-900)
レーザートーニングは、「トップハット型」と呼ばれる均一な照射を可能にした、レーザー光を弱い出力で照射する治療法です。従来のレーザー光は中心部が一番エネルギーが高く、端に行くにしたがって力が弱まる「ガウシアン型」と呼ばれるものが一般的でした。中心部ではエネルギー力が高いため炎症を起こしやすく、端部ではエネルギー力が弱く効果が見られないため、肝斑を治療するには適していませんでした。
当院で使用しているメドライトC6は、トップハット型のレーザー光を低出力で照射していくため、お肌に余分な刺激を与えることなくメラニンに少しずつアプローチします。
回数を重ねるほどにメラニン量は減り、お肌のトーンアップや毛穴の改善にも有効な治療です。
Qスイッチヤグレーザー
レーザーによるメラニン色素除去、シミ390円)
【副作用・リスク】痛み/内出血:赤みが数日間位 かゆみ:皮膚が再生、成熟する度 治療間隔:3週間以上空けて数回
お問い合わせ(Tel: 0120-189-900)
Qスイッチヤグレーザーは2種類の波長(532nm、1064nm)があり、色素選択の幅が広いのが特徴です。Qスイッチとは、瞬間的に高いパワーのレーザー光を発振するための装置です。レーザー光の照射時間が非常に短いため、Qスイッチルビーレーザーと同様、色素性病変治療にとても優れています。
ターゲットとなる色素以外の正常な皮膚をほとんど傷つけることなく、シミやそばかす、あざを除去します。レーザーの光エネルギーは、特定の色素に反応し吸収される性質があります。
治療したいシミやあざにレーザーを照射すると、その光エネルギーは熱エネルギーに変換され、ターゲットとなる色素を熱で破壊し、シミやそばかす、あざを除去します。
秦 医師
広範囲のそばかすにお悩みの方にはフォトシルクプラスや脱!シミ宣言を、ピンポイントで改善したい方にはQスイッチヤグレーザー、アキュチップなどをおすすめしていますよ。
このように、そばかすの治療法は1つではありません。従って、自分で治療法を決めるのではなく、医師と相談しながら、納得のいく方法を選択することが重要です。
そばかす:まとめ
- そばかすは、医学名では「雀卵斑」という
- 大きさや出る場所は、さまざまである
- そばかすの出る体質は遺伝することもある
- 遺伝性の場合は、3歳位から出始めて、思春期くらいにおさまることが多い
- 紫外線で肌がダメージを受け、発生する場合もある
- 成人になってもそばかすが広がるようならば、間違ったスキンケアをしている可能性がある
- 治療法として、まずは薬を内服して、肌を整えてから次の治療を行うことが多い
- ケミカルピーリングは化学物質によって表皮を剥がす治療
- レーザー美白は、レーザーを照射して、そばかすの部分の色素細胞を破壊する治療
- フォトシルクプラスは、フラッシュをという光線を照射して、そばかすを薄くする治療
この記事の監修ドクター
品川美容外科 品川本院
秦 真治医師
- 日本美容外科学会会員
- 日本美容外科学会認定 美容外科専門医(JSAS)
- VST認定医
- サーマクール認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
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