コラーゲンピールで直後から肌のハリツヤを実感！効果と注意点について解説

コラーゲンピールとは？ケミカルピーリングとはどう違う？

コラーゲンピールは、「PRX-T33」という薬剤を用いて行うピーリング治療です。ピーリング治療というと、サリチル酸などの薬剤を肌に塗布し古い角質をはがすことで、ターンオーバー（肌の新陳代謝）を促すケミカルピーリングがよく知られています。ケミカルピーリングは、肌のくすみや毛穴トラブル、ニキビやニキビ跡の改善などに高い効果を発揮します。

これに対してコラーゲンピールは、同じように薬剤を塗布して行う治療ですが、ケミカルピーリングのように皮膚を剥離するのではなく、PRX-T33を肌のより深い部分（真皮）まで浸透させてコラーゲンの生成を促す治療法です。コラーゲンは肌のハリやツヤを保つために欠かせない組織ですが、加齢に伴って変質したり減少したりします。すると、肌の弾力が失われたり、ツヤがなくなったりするため、老けた印象や疲れた印象を与えてしまうことがあります。

そこでコラーゲンピールを受けると線維芽細胞（コラーゲンなどのもとになる細胞）の成長因子が活性化してコラーゲンが再び作られるようになります。また、ターンオーバーが促されるため、肌にツヤやハリが出たり、肌の表面が滑らかになったりして、若々しい肌を目指すことができるのです。

コラーゲンピールはマッサージしながら塗布するため「マッサージピール」とも呼ばれています。まれに薬剤の影響で刺激を感じる人がいますが、心地よいマッサージを受けながら治療ができることも人気の理由の一つです。

コラーゲンピールの効果：PRX-T33の3つの成分

お伝えしたように、コラーゲンは肌のツヤやハリを改善する効果が期待できますが、これはPRX-T33に含まれる成分によるものです。PRX-T33の主成分は、「高濃度トリクロロ酢酸（TCA33％）」、「低濃度過酸化水素」、「コウジ酸」の3つで、それぞれ次のような働きがあります。

高濃度トリクロロ酢酸（TCA33％）

PRX-T33には、トリクロロ酢酸が33％含まれています。トリクロロ酢酸は、肌表面の表皮はもちろん、その奥にある真皮にまで到達して線維芽細胞を刺激します。コラーゲンの生成が促され、ハリやツヤの改善につながります。また、コラーゲンが生成されることで肌の保湿能力が高まるため、小じわの解消にも効果を発揮します。さらに、トリクロロ酢酸にはターンオーバーを促す働きもあります。

低濃度過酸化水素

先にご紹介した高濃度トリクロロ酢酸は、コラーゲンに働きかける効果がある一方で、強い剥離作用を持っていて、肌にとっては刺激的な成分といえます。過酸化水素にはそんなトリクロロ酢酸の作用を抑えて肌を守る働きがあります。また、線維芽細胞の成長因子を増やす働きもあり、トリクロロ酢酸がコラーゲンを作るのを助けます。

コウジ酸

コウジ酸は、シミやくすみ予防に力を発揮する成分です。コウジ酸には「メラノサイト」が出す酵素の活性化を阻害する働きがあります。メラノサイトは、シミの元でもある「メラニン」を作り出す細胞で、活性化するとメラニンが過剰に作られてシミができやすくなってしまいます。コウジ酸の作用から、コラーゲンピールはシミやくすみの予防、肌の透明感アップといった効果も期待できます。

コラーゲンピールはこんな人におすすめ

コラーゲンピールを受けるとハリやツヤがアップしたり、肌の透明感があがるといった変化が期待できます。そのため、若々しい肌を保ちたい人や、肌のくすみやシミが気になっている人などにおすすめです。また、肌全体が滑らかになるため、肌質を改善したい人にもおすすめの治療法です。

コラーゲンピールは、治療後の痛みやダウンタイムがほとんどないので、はじめて美容皮膚科で治療を受ける人や、レーザー治療などに抵抗がある人でもトライしやすい治療法です。

また、顔だけでなく、首やデコルテ、背中、お尻など、身体のさまざまな部位に施すことができるほか、肉割れや妊娠線を目立たなくする効果も期待できます。そのため、ボディーケアをしたい人にもおすすめです。

コラーゲンピール

コラーゲンピール治療の流れ

コラーゲンピールを受けたい場合は、美容皮膚科や美容整形外科などを受診しましょう。治療は次のような流れで行われます。

（１）カウンセリング

はじめに医師によるカウンセリングが行われます。肌の状態をチェックしながら行われるので、悩みや希望などを正確に伝えるようにしましょう。また、治療に際して不安なことや聞いておきたいことがあれば確認しましょう。

（２）洗顔をして治療開始

洗顔をしてメイクを落としてから、治療に入ります。治療では、マッサージをしながら薬剤を浸透させていきます。顔に行う場合の所要時間は15～20分ほどです。

治療中に多少のほてりや痛みを感じる場合があります。個人差が大きいので、痛みなどが強い場合には、我慢せずに申し出るようにしましょう。

（３）治療後

最後に、薬剤を拭き取って（もしくは洗い流して）保湿用のクリームを塗ります。治療はこれで終了です。

一般的なケミカルピーリングよりも赤みや皮剥けが起こりにくいので、治療後のダウンタイムはほとんどありません。メイクも治療直後からできますが、保湿クリームの影響で多少べたつきが残る場合があります。

なお、治療後のアフターケアとして、ホームケア用のスキンケア製品「WiQo(ワイコ)シリーズ」を使用することで、施術効果を高め、効果も持続しやすくなります。クリニックで購入できる場合もあるので、確認してみてください。

今回は、コラーゲンピールを単独で受けた場合の流れをご紹介しましたが、ほかの治療法と組み合わせることで、さらなる効果が期待できる場合があります。たとえば、肌の保湿力をより高めたい時にはパール美肌を一緒に行ったり、美白効果を期待したい時にはフォトシルクプラスなどを組み合わせたりするのがおすすめです。

コラーゲンピールの効果はすぐに実感できる？

コラーゲンピールの効果は比較的早く現れ始め、人によっては治療直後から実感できることもあります。ハリのある肌を維持したいところですが、残念ながらその効果は長く続くものではありません。治療後の状態をキープするためには2～3週間ほどの間隔をあけながら、繰り返し治療を受ける必要があります。

治療回数は肌の状態などによっても異なるため、カウンセリングの際に確認しましょう。ちなみに、コラーゲンピールにかかる費用は、1回あたり10,000～20,000円程度です。クリニックによって異なるので、興味のある人はホームページなどをチェックしてみてください。

コラーゲンピールを受けられない人

ここまで読んでコラーゲンピールに興味が出てきた人もいるかもしれませんが、次の人は治療を受けることができません。

・肌が極度に敏感な人

・皮膚に炎症が出ている人

・皮疹やヘルペスによる発疹がある人

・脂漏性湿疹の人

・トリクロロ酢酸やコウジ酸に対するアレルギーを持っている人

・妊娠中および授乳中の人

・ハイドロキノンやトレチノインを使っている人（治療の2週間以上前から使用を中止していれば、コラーゲンピールを受けられる可能性があります）

このように、とくに刺激に敏感な人や皮膚に炎症症状がある人、もしくは炎症が起きやすい人は、コラーゲンピールを受けられない可能性があります。自分で判断がつかない場合には、カウンセリングの際に申し出て、治療を受けられるかどうか相談しましょう。

コラーゲンピール治療の注意点

コラーゲンピールは比較的にダウンタイムが短い治療法ですが、肌が敏感な人の場合、治療後に薄皮が剥けるといった症状が出ることがあります。こうした症状は通常、数日で治まりますが、こすったりひっかいたりしないように気をつけましょう。また、治療後に日焼けをすると炎症が強く出る可能性があるので、紫外線対策をしっかり行いましょう。

コラーゲンピールは、ダウンタイムが少なく、1回の治療にかかる時間も短いので、比較的取り入れやすい治療法です。「家でのスキンケアを頑張っているのに、最近、肌のハリやツヤがなくなってきた」と感じる人は、一度、美容皮膚科などで相談してみることをおすすめします。

まとめ

• コラーゲンピールは、「PRX-T33」という薬剤を浸透させて行うピーリング治療
• コラーゲンピール治療を受けると、線維芽細胞の成長因子が活性化してコラーゲンが再び作られたり、ターンオーバーが促されたりする
• コラーゲンピールはダウンタイムがほとんどない
• 身体にも治療を行うことができる
• マッサージをしながら薬剤を浸透させるため、「マッサージピール」とも呼ばれている
• PRX-T33の主成分は、「高濃度トリクロロ酢酸（TCA33％）」、「低濃度過酸化水素」、「コウジ酸」の3つ
• コウジ酸にはシミやくすみを予防する働きもある
• マッサージピールの治療時間は、顔の場合15～20分程度
• 治療後はすぐにメイクが可能
• 治療効果をキープしたい時には継続的に治療を受ける必要がある
• 肌が極度に敏感な人や炎症症状がある人、成分に対してアレルギーを持っている人などは治療が受けられない
• 治療後は日焼けをすると炎症が強く出ることがあるので、紫外線対策が必須

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