210105_SBN_logo_pink.svg

64_1.jpg

美白化粧品に含まれる成分として見かけることが多い「ハイドロキノン」。実際はどういった成分なのか、ご存知でしょうか。今回は、美白の特効薬とよばれることもあるハイドロキノンの取り入れ方や副作用・留意事項をご紹介します。

シミへの威力は抜群!ハイドロキノン

シミへの威力は抜群!ハイドロキノン

ハイドロキノンとは、シミの原因の色素細胞であるメラニン色素が生成されるのを抑制し、メラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトを減少させることで、シミを薄くすることができる成分です。

医療機関でのシミの治療、化粧品で使用されるのが一般的です。微量ではありますが、食品にも入っていることがあります。海外では昔からシミの治療で使用されたり、化粧品に配合されたりしていました。日本では、医療機関でのシミの治療において医薬品として使用されていましたが、2001年の薬事法緩和により、化粧品に使用することが認められました。

ビタミンCの10~100倍!ハイドロキノンの美白効果

ビタミンCの10~100倍!ハイドロキノンの美白効果

前述したとおり、ハイドロキノンはシミに高い効果があります。ビタミンCにもメラニン色素を減少させる働きがあり、美白効果があるといわれていますが、ビタミンCと比較するとその効果は10~100倍ともいわれるほどです。

シミの治療はレーザー治療のイメージが強いですが、ハイドロキノンは、レーザー治療が不要で、薬や化粧品で皮膚に沈着してしまったメラニン色素にまで働きかける作用があります。すでにできてしまったシミに作用することに加えて、メラニンを作る細胞であるシミのもとに働きかけ、新たにできるシミに働きかけ予防もできる点がほかの美白成分と異なった特徴です。肝斑、加齢や紫外の影響によるシミ、そばかす、くすみ、にきびや傷の跡の色素の沈着などに効果があるといわれています。

濃度がポイント!効果的にハイドロキノンを取り入れる方法

濃度がポイント!効果的にハイドロキノンを取り入れる方法

ハイドロキノンを含む製品には、医療機関で処方されるものと、市販で購入できるものがあります。

市販で購入できるものは、おもにクリーム状の軟膏、化粧水などです。効果の期待も高いのですが、強い成分のため皮膚に副作用がでることもありますので、使用の仕方、量などは注意書きを必ず守って、使用しましょう。
ここで、ハイドロキノンの濃度について説明しましょう。

一般に入手できるハイドロキノンは、1~5%程度の濃度のものです。ハイドロキノンの濃度が1 ~3 %の場合、刺激は少ないです。濃度が低いため、安全性は高いですが、効果が得にくく、また効果がでるまでに時間がかかる可能性があります。半年以上の長期使用で、徐々に効果が実感できるようになると考えましょう。

一方、濃度が4~5 %の場合は濃度が高いため、肌への刺激が強いものになります。使用した時に、皮膚にピリピリと痛む、刺激がある場合もあります。この濃度を使用する場合は、皮膚科や美容クリニックで医師のもとで処方してもらうことをおすすめします。

塗る方法は、どの濃度の場合も、部分的に色素が抜けてしまうことを避けるために、顔全体にまんべんなく塗るのではなく、シミや気になる部分にピンポイントで使うとよいでしょう。

濃度がポイント!効果的にハイドロキノンを取り入れる方法2

少量ではありますが、食品にもハイドロキノンは含まれています。イチゴやほかのベリー類、コーヒー、紅茶、麦芽などです。これらは、活性酸素によって老化(酸化)した細胞、組織を元にもどす働きがある、天然の成分です。含有量は少ないため、食品からの摂取だけでは効果は期待できませんが、日常的に意識してこういった食品を摂取するのもよいでしょう。

副作用に悩まされる前に…ハイドロキノンを取り入れる際の注意点

副作用に悩まされる前に…ハイドロキノンを取り入れる際の注意点

ハイドロキノンは期待できる効果も高いですが、強い成分なので、肌に炎症を起こしてしまう可能性も否定できません。使用する場合は、濃度に関わらず、皮膚に合っているかどうか、パッチテストを行った上で使用するとよいでしょう。

ハイドロキノンを使用している期間の注意点は、必ず日焼け止めを塗り、できるだけ紫外線を避けることです。ハイドロキノンはメラニン色素の生成を抑制しますが、メラニン色素には防御機能があり、紫外線が肌の細胞にあたえるダメージから守ります。その状態で強い紫外線にさらされると、シミ、しわなどの肌の老化につながります。

また、ハイドロキノンは、酸化しやすい成分ですので、効果を保つためにも、薬や化粧品などは開封した後に冷暗所で保管し、なるべく早く使い切りましょう。

ハイドロキノン:まとめ

ハイドロキノンまとめ
  • ハイドロキノンには、シミの原因の色素細胞であるメラニン色素が生成されるのを抑えて、メラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトを減少させる働きがある
  • 医療機関でのシミの治療、化粧品で使用するのが一般的である
  • できてしまったシミに作用することに加えて、新たなシミにも働きかけ、予防もできる点が他の美白成分と異なった特徴である
  • 肝斑、紫外線や加齢の影響によるシミ、そばかす、くすみ、にきびや傷の跡の色素の沈着などに効果があるといわれている
  • 皮膚に副作用がでることもあるので、使用の仕方、量などは必ず守りながら、使用すること
  • 一般に入手できるハイドロキノンは、1~5%程度の濃度である
  • 濃度が1 ~3 %の場合、刺激は少なく、安全性は高いが、効果がでるまでに時間がかかり、半年以上の長期使用で、徐々に効果が実感できるようになる
  • 濃度が4~5 %の場合は、肌への刺激が強く、使用した時に、皮膚にピリピリと痛む、場合もあり、この濃度を使用する場合は、医療機関で医師のもとで処方してもらう方がよい
  • 塗り方は、顔全体に塗るのではなく、シミや気になる部分にピンポイントで使うとよい
  • 少量ではあるが食品にもハイドロキノンは含まれており、イチゴやほかのベリー類、コーヒー、紅茶、麦芽などの食品が代表的
  • ハイドロキノンを使用する場合は、皮膚に合っているかどうかのパッチテストを行ってから使用する
  • ハイドロキノンを使用している期間は、必ず日焼け止めを塗り、できるだけ紫外線を避ける
  • ハイドロキノンは、酸化しやすい成分のため、薬や化粧品などは開封した後に冷暗所で保管し、なるべく早く使い切るほうがよい
文/品川美容スタッフ

category