エステサロンなどにもHIFUを使ったメニューがあります。
医療機関よりも安く施術を受けられますが、医療用の機器よりも性能が低いため、出力が低かったり、安定しづらく、効果を実感しにくいと言われているので、医療機関でぜひ受けていただきたいと思います。
HIFUの中では『ダブロ』が定番ですが、施術時の痛みがより少なく目の周りにも照射できる『ソノクイーン』も大変人気です。これまでの治療経験に合わせて施術メニューをお選びいただきたいです。どうぞお気軽にご相談ください。

年齢とともに皮膚のたるみが気になってきたという人は多いでしょう。
一度たるんでしまうと、大がかりな治療をしないと治らないと思っている人もいると思いますが、実はより手軽に受けられる治療法があります。
その一つが「HIFU(ハイフ)」です。どんな治療法なのかご紹介していきましょう。
HIFU(ハイフ)とは?
「HIFU(ハイフ)」は「高密度焦点式超音波」といって、超音波を一点に集中させて、高密度のエネルギーを発生させる技術(や治療法)を指します。
英語で「Highly Intensity Focused Ultrasound」と表記することから、それぞれの単語の頭文字をとって、「HIFU(ハイフ)」と呼ばれています。
HIFUのしくみは、しばしば虫メガネに例えられます。虫眼鏡を使って太陽の光を集めると、熱エネルギーが一点に集まって、下に置いた黒い紙などが焼けてしまうことはよく知られていると思います。
HIFUもそのようなしくみで、機器を使って超音波を一点に集中させ、発生したエネルギーを皮膚に照射して治療を行います。医療の世界では、おもに前立腺がんの治療に用いられており、メスを使わずにがん細胞を破壊することができるため、患者の身体的な負担を軽減するのに役立っています。
一方、美容医療業界では、HIFUの技術を応用して、たるみ治療が行われています。では、どのようにたるみにアプローチしていくのでしょうか。その効果を知るためにも、まずはたるみの原因について、簡単にご説明しましょう。
たるみの原因
私たちの皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織という順に層を成していて、その下には表情筋などの筋肉層があります。この中で、たるみに関係している組織がどこかというと、実は、一つではありません。真皮や皮下組織、筋肉層のそれぞれが、たるみの発生に関係しています。
たとえば、真皮では、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力や柔軟性を保つ上で欠かせないたんぱく質が作られています。加齢によってこれらが減少すると、たるみの原因になります。
また、皮下組織はおもに脂肪でできているため、肥満や加齢にともなう代謝の低下などによって脂肪が増えると、重力で皮膚もたるみやすくなります。
さらに、筋肉層では筋力の低下がたるみの原因になります。手足の筋肉などと同じように、顔も、加齢によって筋力が低下していきます。すると、皮膚の組織を支える力が弱まって、たるみを引きおこします。
そして、このようにして皮膚がたるんでいくと、皮膚の毛細血管が伸びて、血流が悪くなっていきます。すると、血液から供給される酸素や栄養が、コラーゲンなどを作る細胞などに行き渡りにくくなり、さらにハリが低下したり、たるみやすくなるという悪循環に陥ってしまうのです。
美容医療でたるみを改善
セルフケアで改善したい人もいると思いますが、とくに加齢が原因のたるみは、自分だけでは太刀打ちできないことが少なくありません。
そんな時は、美容クリニックに相談するのも方法の一つ。「大がかりな治療が必要?」と身構えてしまう人もいると思いますが、メスなどを使わずにたるみを改善する方法がたくさんあります。
たとえば、真皮のエラスチンやコラーゲンを増やす方法として、専用の機器を使ったレーザー治療や、高周波を照射する治療があります。
また、真皮よりもさらに奥深くにある皮下組織や筋肉層にアプローチしたい場合には、HIFUがおすすめです。では、HIFUがどんな治療法なのか、見ていきましょう。
HIFU(ハイフ)によるたるみへの効果
HIFUの注目すべきポイントといえば、数あるたるみ治療の中でも、皮膚のさらに下にある筋肉層にアプローチできる点です。
お伝えしたように、HIFUは超音波を一点に集中させる治療法ですが、その熱エネルギーは、「SMAS(スマス)筋膜」にまで到達します。筋膜とは、筋肉を覆っている薄い膜のことで、とくに顔などの筋膜は「SMAS(表在性筋膜群)」と呼ばれます。加齢などで顔の筋力が低下すると、それを覆うSMAS筋膜も緩んだ状態になります。この緩んだSMAS筋膜にアプローチできるのが、HIFUです。
たるみが気になる部位にHIFUを照射すると、照射部位(SMAS筋膜)には65~70℃の高い熱エネルギーが加わります。すると、SMAS筋膜は一時的にダメージを受け、縮んでいきますが、修復過程でコラーゲンなどが産生されます。その結果、皮膚全体が引き締まったり、たるみの改善につながる、というわけです。
またHIFUは、熱エネルギーの当たる部位が限られているため、皮膚へのダメージをより抑えることができ、ダウンタイムも短めです。リフトアップというと、メスを使って皮膚組織を除去する方法もありますが、HIFUはメスを使わずに、皮膚の土台からのリフトアップを期待できるため、人気を集めています。
HIFU治療の流れと注意点
▲ダブロの施術動画
続いて、HIFU治療の流れを説明します。
①まずは、医師が診察し、どこに照射するかなどを相談します。HIFUは目の周りや両頬、ほうれい線、首などにも照射することができますから、どこを改善したいのか、希望をしっかり伝えましょう。※妊娠中や授乳中の人、皮膚に傷がある人や日焼けをしている人、顔に金の糸を入れている人などは施術を受けることができませんのでご注意ください。
②次に、ジェルを塗って治療を開始します。所要時間は、治療範囲によって異なります。治療中は筋肉に痛みを感じたり、骨に響くように感じる人もいますが、個人差があります。
③治療後はすぐにメイクできます。ただし、中にはほてりや赤みが出る人もいます。冷やすと症状が和らぎますが、冷やしすぎてしまうと効果を実感しにくくなることがあるので、注意しましょう。また、治療後に飲酒や入浴、運動をすること自体は問題ありませんが、ほてりが出ている場合は、症状が悪化する可能性がありますので、体調を見て判断しましょう。
このほか、治療後から数週間にわたって、筋肉痛のような痛みが出ることがありますが、次第に良くなっていきます。また、治療後の皮膚が敏感な状態にあるため、UV対策を徹底することも重要です。
HIFUの効果はどのくらい持続する?料金は?
効果の持続期間は、使用する機器によって異なりますが、3ヶ月~半年ほどといわれています。ですから、より効果を持続させたい場合には、半年後に再び治療が必要になります。
また、より高い治療効果を求める場合は、糸リフトなどと組み合わせることもおすすめです。
ちなみに、治療にかかる費用は、照射範囲によって大きく変わりますので、事前にクリニックで確認しましょう。
お伝えしたように、HIFUはたるみの根本にアプローチできる治療法です。長年、たるみに悩んでいる人は、一度、美容クリニックなどに相談してみましょう。

清水医師


ソノクイーン :
超音波によるタルミ改善治療。9,800円(税込10,780円)~40,000円(税込44,000円)(ホホ)
【副作用・リスク】まれに照射による神経痛あり。長くても約3週間ほど。【経過日数】施術9日後。
お問い合わせ:0120-189-900
HIFUは、比較的ダメージは少ないとはいえ、皮膚へアプローチする治療法ですから、施設選びの際は、ぜひ安全面も考慮してみてくださいね。
まとめ
- 「HIFU(ハイフ)」は、「高密度焦点式超音波」といって、超音波を一点に集中させて、高密度のエネルギーを発生させる技術(や治療法)のこと
- 「Highly Intensity Focused Ultrasound」の頭文字をとって、「HIFU(ハイフ)」と呼ばれている
- HIFUは、医療業界ではおもに前立腺がんの治療で用いられている
- たるみの原因は、コラーゲンなどの減少、脂肪の増加、筋力の低下、血流の悪化など。
- HIFUは、数あるたるみ治療の中でも、皮膚のさらに下にある筋肉層の「SMAS筋膜」にアプローチができる点が注目ポイント
- HIFUによって熱エネルギーを受けると、一時的にSMAS筋膜の組織はダメージを受けるが、修復の過程でコラーゲンなどを産生するので、皮膚の引き締めやたるみの改善につながる
- HIFUは、目の周りや両頬、ほうれい線、首などにも照射可能
- 治療にかかる時間は1時間ほどで、治療中は筋肉に痛みを感じる人もいる
- 治療後はメイクが可能だが、ほてりや赤みが出る人もいるほか、数週間にわたって、筋肉痛のような痛みが出ることがあるが、徐々に改善する
- HIFUの効果は、3ヶ月~半年ほどで、より効果を持続させたい人は、半年に1回の通院が必要
- 費用は照射範囲によって大きく変わるが、7~15万円前後
- 施設選びの際は安全面も考慮すること

この記事の監修ドクター
品川スキンクリニック 品川本院
清水 脩介医師
- 日本美容外科学会会員
- 日本美容外科学会認定 美容外科専門医(JSAS)
- アメリカ心臓協会ACLSプロバイダー
- 日本外傷診療研究機構JATECプロバイダー
- サーマクール認定医
- VST認定医
- ジュビダームビスタ®認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ガルデルマ社 アナトミーマスタークラス2019
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