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健康志向の高まりや食嗜好の多様化などを背景に、最近ますます人気を集める大豆ミート。栄養価の高さなどから、美肌やダイエットへの効果を期待して取り入れている人もいるでしょう。一方で「本当に美容にいいの?」「食べてみたいけれど調理法がわからない」といった声も聞こえてきます。そこで、大豆ミートの気になる健康・美容効果とおいしく食べるコツをご紹介します。

大豆ミートとは?なぜ注目されているの?

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大豆ミート(別名「ソイミート」「ベジミート」など)は、大豆たんぱくを肉のように加工して作られたものです。大豆たんぱくは大豆から油分を絞り出したものです。これに熱や圧力を加えて料理に使いやすいように成形、乾燥させることで、大豆ミートは作られています。保水性や吸水性の高さから肉の代用品として使うことができ、ミンチタイプやブロックタイプ、薄切りタイプなど、さまざまな形状で販売されています。

冒頭でお伝えしたように、大豆ミートは昨今とくに注目を集めていて、その市場は拡大傾向ともいわれています。このように高い関心を集める理由として、次のことがあげられます。

健康志向の高まり

肉と比べると栄養価は低そうなイメージを持つ人がいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。たとえば、大豆ミートには質の高いたんぱく質が豊富です。

たんぱく質の質は含まれるアミノ酸の量によって決まります。その質を計る指標として使われているのが「アミノ酸スコア」です。大豆は肉や魚と並んでアミノ酸スコアが100(満点)なので、大豆ミートはとても良質なたんぱく質を含んでいる食材といえます。

さらに、大豆ミートは肉に比べて脂質が少なく、低カロリー。さらに、食物繊維が豊富なことから、身体作りの強い味方として、健康への意識が高い人たちの間で人気を集めているようです。

お肉がNGな人でも食べられる

昨今、食嗜好の多様化が進んでいます。とくに宗教や健康上の問題で肉が食べられない人がいますが、大豆ミートならそのような人たちも食べることができます。

食糧問題や環境問題にも関係あり

近年、食糧問題や環境問題への関心が高まっていますが、実は、大豆ミートはこうした問題の解決にも役立つ食べものといわれています。というのも、私たちが肉として食べている牛や豚、鶏などは、育てる際に水や飼料などたくさんの資源を必要するからです。また、家畜を育てるためには長い年月がかかります。

その点、大豆ミートをはじめとするプラントベースフード(植物由来の食べもの)は、生産効率がよく、深刻化する食糧問題や環境問題の解決の一助になるといわれています。

では、健康や美容の面ではどんな効果が期待できるのでしょうか。

美しいカラダ作りの味方にもなる大豆ミート

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大豆ミートに期待できる効果をみていきましょう。

生活習慣病を予防する

肉中心の食生活を送っているとどうしても脂質を摂りすぎてしまいがちですが、大豆ミートを肉の代わりに取り入れると、脂質の量が抑えられて生活習慣病の予防にもつながります。

また、大豆に含まれるポリフェノールの一種「サポニン」には、コレステロールを下げる作用が確認されているので、動脈硬化予防などにも役立ちます。

便秘や肌荒れを予防、改善する

大豆には便秘の改善に役立つ食物繊維がたっぷり含まれています。便秘が続くと身体に老廃物がたまって肌荒れの原因にもなります。

骨、髪、爪、肌の健康を維持する

たんぱく質や鉄分、カルシウムは骨や髪、爪などを美しく保つために欠かせませんが、日本人は不足しがちな栄養素といわれています。

大豆ミートには、美しいカラダ作りに欠かせない大豆イソフラボンが豊富に含まれています。大豆に含まれる大豆イソフラボンには、女性ホルモンの「エストロゲン」と似たような働きがあります。エストロゲンは女性の髪や爪、肌のツヤを維持する働きがあり、似た構造を持つ大豆イソフラボンにも同じような作用が期待できます。

大豆ミートを選ぶときの注意点

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このように健康な身体づくりの助けにもなる大豆ミートですが、選ぶ際には表示をしっかりチェックすることをおすすめします。というのも、「大豆ミート」と似たような名前の商品の中には、100%植物由来ではないものが含まれているからです。

たとえば、「大豆を使ったハンバーグ」などと表記されている商品の中には、一部動物由来の肉を使っているものがあります。ほかにも、遺伝子組み換えの大豆が使われていたり、添加物が多く含まれていたりするものがあるので、購入の際には製品についている表示をしっかり確認するようにしましょう。

また、「大豆ミート食品」と似て非なるものとして「調整大豆ミート食品」というものがあります。調整大豆ミート自体が身体によくないわけではないのですが、大豆たんぱくの含有率が少なかったり、原料のアミノ酸スコアが100ではなかったりするものも含まれます。気づかないうちに自分が思っていたものと違うものを選んでいたということにならないように、購入時には表示を確認する習慣をつけておきましょう。

知って得する!大豆ミートのおいしい食べ方

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大豆ミートをおいしく食べるには、下ごしらえを丁寧に行うことが大切です。とくに気をつけたいポイントは大きく3つあります。

ひとつ目は、たっぷりのお湯で戻すこと。お店などで見かけることの多い乾燥タイプは、まずお湯で戻してから使うものですが、お湯の量が少ないと中が硬いままになってしまったり、下味がしっかり染み込まなかったりして、おいしく食べることができません。

次に、水洗いを念入りにすること。お湯で戻した後は、水の濁りがなくなるまで繰り返し洗いましょう。目安は3~4回ほど。このひと手間で仕上がりが大きく変わってきます。

最後に、よく絞ること。水分が残ったままだと味が落ちてしまうので、かたく絞って水分が出ないことを確認しましょう。

最後におすすめのレシピをご紹介します。

大豆ミートソース

材料

・大豆ミートミンチタイプ50g

・玉ねぎ2分の1個

・人参2分の1本

・にんにく2分の1かけ

・トマト缶1缶

・赤ワイン50cc

・オリーブオイル大さじ1

・コンソメ1個

・ケチャップ大さじ1

・しょうゆ小さじ1

・ローリエ1枚

作り方

1. 大豆ミートを戻す

2. 野菜をみじん切りにする

3. 鍋にオリーブオイルをひいて野菜を炒め、大豆ミート、水1カップ、トマト缶、赤ワイン、ローリエを加えて沸騰させる

4. 調味料を加え、水気が3分の1になるまで弱火で煮る

大豆ミートを上手に食生活に取り入れて、健康で美しい身体を目指しましょう。

まとめ

  • 大豆ミートは、大豆たんぱくを肉のように加工して作られたもので、肉の代用品として使われている
  • 大豆ミートは良質なたんぱく質が豊富、脂質が少ない、低カロリーといった特徴がある
  • 大豆ミートを肉の代わりに取り入れると脂質の摂りすぎや生活習慣病の予防につながる
  • 大豆ミートは食物繊維が豊富なので、便秘や肌荒れ予防に役立つ
  • 大豆ミートは、髪や骨、爪、肌の健康維持にも関わっているたんぱく質、鉄分、カルシウムが肉よりも多い
  • 大豆ミートに含まれるイソフラボンにも髪や肌ツヤを美しくする働きがある
  • 大豆ミートを美味しく食べるためのポイントは、丁寧な下ごしらえにあり
文/品川美容スタッフ

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