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シミやソバカスの治療として処方されることのある「シナール」には、実は私たちにとってとても身近な成分が入っています。どのような成分が含まれていて、お肌にどのように働きかけるのでしょうか。また、その効果は実際のところどうなのか、詳しく解説していきます。

シナールは「複合ビタミン薬」

シナールは「複合ビタミン薬」

シナールとはビタミンCとパントテン酸(ビタミンB5)が配合された複合ビタミン薬です。どちらも体内では作ることができず、体の外から取り入れることが必要なビタミンです。

ビタミンC

ビタミンCを多く含む食品は、果物や緑黄色野菜です。そのため、野菜や果物が不足しがちな食生活では、ビタミンCが欠乏する可能性が高くなります。また、抗ストレスビタミンと呼ばれることもあり、ストレスがかかると消費量が増すことが知られています。精神的なストレスが多くかかっているときはもちろんのこと、紫外線やタバコなどによる刺激など肉体的なストレスによっても消費量が増します。

パントテン酸

パントテン酸はビタミンB群に分類される成分です。パントテンとは、ギリシャ語で「至るところに存在する」という意味で、パントテン酸は食品中に広く存在するため、この名前がついています。
パントテン酸通常の食生活を送っていれば不足することはほとんどありませんが、多くの酵素を活性化する物質として、体内のいろいろな化学反応を助ける働きがあり、ビタミンCの働きも助けるため、一緒に摂取することが推奨されます。

この2つが配合されたシナールは、医師による処方薬として出されるほか、市販薬としても販売されています。

シナールの効果・効能

シナールの効果・効能

身のまわりにある食べ物に多く含まれるビタミンが配合されたシナールですが、摂取することでどのような効果が期待できるのでしょうか。まずは、シナールに含まれるそれぞれのビタミンの働きを見ていきましょう。

ビタミンCの働き

抗酸化作用、コラーゲンの生成、メラニン色素の生成抑制、鉄分の吸収を助ける、カルシウムの吸収を助ける、脂肪分解など、さまざまな働きを担います。

パントテン酸の働き

エネルギー(糖質、たんぱく質、脂質など)の代謝に関わります。また、傷ついた細胞の修復に役立ちます。

さらに、シナールが配合された錠剤の添付文書には、その「効能・効果」として「本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)、炎症後の色素沈着」と記載されています。

このように、ひどい風邪などで食事量が減少したときや、妊娠中・授乳中のように摂取栄養素が不足したり必要量が増加したりしたときに栄養補給の目的で使用するほか、シミやソバカスの治療にも使われます。また、貧血治療において鉄の吸収促進に使われたり、骨粗鬆症治療においてカルシウムの吸収促進などに用いられたりもします。

シナール内服薬で美白やニキビ改善が目指せる

シナールの様々な効果は美白・肝斑の治療法やニキビの改善などに用いられます。品川美容外科・品川スキンクリニックではそれらのお悩みに有効な3種類の内服薬と外用薬1種類をセットにした「美白対策セット」をご用意しています。

美白対策セットはシミや肝斑、色素沈着に有効で、体の内側から白肌へ導きます。
シナールのほか、メラニン色素の生成を抑制するトラネキサム酸、肌の酸化を抑制するユベラ。また皮膚の代謝を促進してシミやそばかすの予防、しわやたるみも抑制するナノHQクリームEXがセットになっています。

シナールのほか、ビタミンB6を効率よく摂取できるピドキサール、身体の新陳代謝を正常に保つフラビタン。また皮膚アクネ菌や黄色ブドウ球菌を殺菌するダラシンTゲルがセットになっています。

内服薬・外用薬による治療の期間はだいたい4~5週間が目安と言われています。これらの内服薬や外用薬は、長期間服用しても女性ホルモンのバランスを乱すことがないのでじっくり治したい、という方には適しています。

▼美白対策セット▼
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シナールの使い方と注意点

シナールの使い方と注意点

処方薬、市販薬ともに、取り入れるときに注意したい点を挙げていきます。

バランスのよい食事を基本に取り入れる

どのサプリメントにも言えることですが、ビタミンCもパントテン酸も食事で十分に補うことのできる栄養素です。ですから、主食・主菜・副菜をそろえ、積極的に緑黄色野菜や果物を摂取する食事を心がけていれば不足することはありません。これら2つのビタミンは水溶性であるため、余分に摂っても排泄されてしまうだけです。ただ飲んでいれば安心ということではなく、不足しがちなときに摂取するということを忘れずに、ご自身の体調や生活に合わせて取り入れましょう。

摂取目安量を守る

先に述べたようにビタミンCとパントテン酸は過剰摂取しても尿に溶けて排出されるため、摂り過ぎによる副作用はほとんどありません。パントテン酸の過剰摂取に関する報告はありませんが、ビタミンCに関しては、多量に摂取することで副作用の起こる可能性が指摘されています。1日に300~400mg摂取すると下痢をはじめとした胃腸症状を引き起こす可能性があるため、用法容量を守り、1日全体でのビタミンC摂取量は300mgにとどめておきましょう。また、ビタミンCの添加された飲食物やサプリメントの併用などによって総合的に過剰にならないよう注意しましょう。

尿検査前は控える

ビタミンCは各種尿検査や便検査の結果(尿糖・潜血・ビリルビン・亜硝酸塩・便潜血など)に影響する可能性があります。定期健診や検査の受診を予定している方は服用を控え、処方されている場合には主治医に相談しましょう。ビタミン剤は栄養補給を目的として日常的に利用されますが、ご自身の食生活とのバランスを取ることが大事です。摂取したあとの体調の変化なども確認しながら、必要な際に補うという基本を忘れずに利用しましょう。

シナールのまとめ

  • シナールとは、ビタミンCとパントテン酸(ビタミンB5)を配合した複合ビタミン薬である
  • 処方薬と市販薬がある
  • ビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)、炎症後の色素沈着に効果を示す
  • 主にビタミンCがシミやシワの改善に役立つ
  • パントテン酸はエネルギーの代謝に関わるビタミンである
  • 取り入れるときには、「バランスのよい食事を基本に取り入れる」「1日全体のビタミンC摂取量として300mgにとどめる」「尿検査前は控える」という点に気をつける
文/品川美容スタッフ

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